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ある社員が、入社から6ヶ月目に年次有給休暇10日をもらいました。
しかしその後、入社1年未満で退職することになりました。
入社1年未満でも、年次有給休暇10日を全て消化してから退職することはできるのでしょうか?

年次有給休暇は、労働基準法に定められた労働者の権利です。
その取得理由に関わらず、労働者は年次有給休暇を消化することができます。

「退職をするから、残りの年次有給休暇を消化したい」という理由でも、会社側は労働者が年次有給休暇を取得することを妨げられません。


◆退職時に年次有給休暇をまとめてとる社員に対し、時期変更権で対抗できないの?

20日後に退職する予定で、残りの年次有給休暇を全て取得してそのまま退職したいという労働者がいて、会社側はこれを認めたくないとします。
このような場合、会社側は時季変更権でこれを阻止することができそうですが、これは認められていません

時期変更権は、その名の通り「年次有給休暇を取得する時季を変更して欲しい」というものです。
会社側が「時季を変更して欲しい」といったところで、労働者は20日後には退職してしまいます。
退職日を過ぎてしまったら、それ以降の日に対して時期を変更することはできないのです。

例えば、現在20日の年次有給休暇を所持しているAさんは、1/20に退職します。
Aさんは、1/1~1/20まで年次有給休暇を取得してそのまま退職したいと言います。
会社側が時季変更権を使ってこれを阻止しようとした場合、1/1~1/20よりも後の日にちに、年次有給休暇の取得日をずらさなければなりません。
しかし、Aさんは1/20で退職するため、あとにずらすことはできないのです。

従って、Aさんの年次有給休暇の取得は有効となるのです。


◆消化できない年次有給休暇は買い取ってもらえる?           

入社1年未満で退職する場合など、退職時の年次有給休暇については、買い上げを行っている会社も多くあります。
退職時に、消化しきれなかった年次有給休暇を就業規則に従って買い上げてもらうことは、違法ではありません。⇒年次有給休暇の買い上げは合法?違法?

年次有給休暇の買い上げについては、会社ごとに就業規則に定められています。
自分の会社が、退社時の年次有給休暇の買い取りを行っているのか知りたい場合は、就業規則を確認してみましょう。