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入社時に、年次有給休暇を3日分、前倒し付与をする。
その際に、労働基準法で定められた最初の付与日である「入社から半年」より前に退職した場合は、前倒し付与した日数分を控除すると同意を得る。
例えば、入社半年たたずに退社した場合は、3日分を控除する。』

このような処理を行うことはできるのでしょうか?

結論)
前倒しで付与した年次有給休暇を控除するというような、不利な取り扱いをすることは認められない

行政通達(平成6年1月4日基発1号)では、
「斉一的取扱いや分割付与により法定の基準日以前に付与する場合の年次有給休暇の付与要件である八割出勤の算定は、短縮された期間は全期間出勤したものとみなすものであること。
次年度以降の年次有給休暇の付与日についても、初年度の付与日を法定の基準日から繰り上げた期間と同じ又はそれ以上の期間、法定の基準日より繰り上げること。
(例えば、斉一的取扱いとして、四月一日入社した者に入社時に十日、一年後である翌年の四月一日に十一日付与とする場合、また、分割付与として、四月一日入社した者に入社時に五日、法定の基準日である六箇月後の十月一日に五日付与し、次年度の基準日は本来翌年十月一日であるが、初年度に十日のうち五日分について六箇月繰り上げたことから同様に六箇月繰り上げ、四月一日に十一日付与する場合などが考えられること。)」
とされています。

つまり、入社日に年次有給休暇を付与するといったような法定を上回る付与を行った場合でも、それを法定基準の取り扱いに戻すことはできないということです。

当該例の入社日に付与された年次有給休暇は、法定を上回る条件で付与されてはいますが、あくまでも法定の年次有給休暇の一部です。
従って、入社日に前倒しで付与した年次有給休暇を、控除するというような不利な取り扱いをすることは認められないということになります。