従業員を解雇した後、裁判等によってその解雇が不当であるとされ無効となり、
従業員が復職しました。

復職後半年以内に、当該従業員が年次有給休暇の請求を行った場合、
復職時点から6カ月経過していない(=法定の付与要件を満たしていない)
けれども、年次有給休暇を与えなければならないのでしょうか?

行政通達(昭63.3.14 基発150号)では、

「年次有給休暇算定の基礎となる全労働日の日数は、
就業規則その他によって定められた所定休日を除いた日をいい、
各労働者の職種が異なること等により異なることもあり得る。」

「次の場合は全労働日に含まれないものとする。
①使用者の責に帰すべき事由による休業の日
②正当な同盟罷業その他正当な争議行為により労務の提供が全くなされ
なかった日」

と示されています。
この行政通達に従うと、不当な解雇により就労しなかった日については、
上記①に該当するため、全労働日には含めないということになります。

しかし、年次有給休暇請求権存在確認等請求事件(H25.6.6 最高裁第一小法廷判決)
では、不当解雇によって使用者から就労を拒まれて働く事ができなかった
日については、全労働日に含め出勤日数に算入すべき(出勤していたものとみな
して算定しなければならない)という、上記行政通達の考え方とは正反対の判決が
出された最高裁判決もあります。