営業成績によって給料の金額が変わる場合(出来高払い、歩合制、業績給などと
呼ばれます)、年次有給休暇を取得した際に支払われる賃金はどのように求めれば
いいのでしょうか?


■平均賃金方式の場合

平均賃金は、労働基準法第12条で定められている補償や減給の制限額を算定する
時の基準となる賃金です。

平均賃金方式をとる場合、出来高払い(歩合給)も平均賃金の計算に算入します。


算定しなければならない事由(この場合は年次有給休暇取得)の発生した日以前3ヶ月間に、

その労働者に支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で割った金額です。

(総日数=総暦日数。総労働日数ではありません。)


※「事由発生以前3ヶ月間」=当日は労務の提供が完全になされない場合が多い為、

 「その前日から3ヶ月間」と解されています。

※賃金締切日がある場合は、それを基準に3ヶ月さかのぼって計算します。

※賃金項目によって賃金締切日が異なる場合は、それぞれの賃金締切日ごとに

 3ヶ月さかのぼって計算します。(昭和24.7.13 基収2044号)



■時給、日給といった通常の賃金方式の場合

出勤したと仮定した場合に支払われたであろうと想定される歩合給額を支給します。

時給900円、4時間勤務のアルバイトなら3,600円が年次有給休暇1日に対して

支払われる給料となります。

日給ならその日給分が年次有給休暇1日に対して支払われます。



■完全歩合制の場合

休んだ日に 所定労働時間働いたとしたら支払われたであろう歩合給に相当

する金額を支払います。


例えば、所定労働時間8時間の会社で、1日の年次有給休暇を取得したとします。 

この従業員はその月、200時間(残業時間も含む)働き30万円の歩合給を得ていました。 

この場合、30万円÷200時間=時給1,500円となり、

時給1,500円×所定労働時間8時間=12,000円 が、1日の年次有給休暇に対して

支払われる事となります。



■固定給+出来高払い(歩合)の場合

毎月固定的に支払われる基本給があり、そこに出来高払いの歩合給が加算されるという

場合は、年次有給休暇に対して支払われる固定給の賃金額にプラスして、

出来高給(歩合給)分の賃金も支給する必要があります。


出来高給(歩合給)分の賃金の計算方法は、下記のようになります。


例えば、所定労働時間8時間の会社で、月10万円を基本給(固定給)とし、

その月の実労働時間が160時間で、出来高給(歩合給)が6万円であった場合は、

6万円÷160時間=375円

375円×8時間=3,000円 が、出来高給(歩合給)分の賃金となります。



■健康保険の標準報酬日額を支払う場合

この方式を選択する場合、労使協定の締結が必要となります。

1日の年次有給休暇の賃金として、標準報酬日額と同額の賃金を支払います。

標準報酬額が変更となる場合があるので、注意が必要です。